鉄やステンレス等の材料を任意のサイズに切断する鉄やステンレスの加工方法です。
ハサミと同じ原理で行う鉄やステンレスの切断方法で、シャー切りとも言われます。
ハサミと同じ原理なので、丸鋸(メタルソー)や帯鋸(バンドソー)と違い、
切り代(シロ)が発生せず、それらよりも長い距離が素早く切れます。
また、後述するレーザーカットやワイヤーカットと違い、直線にしか切れませんが、
加工が早く加工単価が安く済むので、単純に鉄やステンレスを寸法切りする場合などに
利用される鉄やステンレスの加工です。
シャーリングやバイブレーターといわれる専用の機械で行われます。
これらの機械で、平たく言うと、ギロチンのようにスパスパ切断します。
ただ、鉄やステンレスを切断するので、上刃は鋭利は刃物ではなく、鉄の塊のようなもので
押し切る感じになります。ですので、プレス加工での抜きと同様、多少なりとも
バリが出ます。また、パイプ等の中空の金属材料は押し切る前につぶれて
しまうので、この加工方法は一般的には使用されません。一般に比較的薄い
板材や線材(丸棒)、アミやメッシュ等のカットに使われます。
レーザー光によって、鉄やステンレスの切削や切断を行う
鉄やステンレスの加工方法です。虫眼鏡で光を集めて紙に穴をあけたり
線状に穴をあけて紙をくり貫いた経験はないでしょうか?
簡単に言うと、それを高出力で行うものだと考えれば良いでしょう。
その性質上、鉄やステンレス以外の素材に対しても加工は
可能ですが、ここでは鉄やステンレスを
対象とした場合に話を絞ります。
その特徴としては、以下のようになります。
極細のワイヤーを使って切断を行う鉄やステンレスの加工方法です。
イメージ的には、発砲スチロールをカットするのに発砲スチロール専用の糸鋸のようなカッターがあります。
これは細い鉄線に電流を流し鉄線を温めることで、発砲スチロールを溶かしながら切っていくものですが、
それを発砲スチロールではなく、鉄やステンレスで行うものです。
ワイヤーで切るのではなく、鉄やステンレスとワイヤー電極間に放電を発生させ、この放電エネルギーにより鉄やステンレスを
溶かしながら切断します。そのため、レーザーカットと同じく非接触加工に分類され、
精度が出しやすいですが加工に時間がかかります。
しかし、厚物やレーザーカットでも難しい形状に切断することができます。